MLC 【Multiple Level Cell】 マルチレベルセル / MLC NAND

概要

MLC(Multiple Level Cell)とは、NAND型フラッシュメモリの方式の一つで、一つの記憶素子(メモリセル)に3値以上からなる多ビットのデータを格納する方式。

メモリ装置は微細なメモリセルを大量に敷き詰めた構造となっており、各セルの物理的な状態の変化によりデータの記録を行う。MLCは素子内の電荷のレベルを3段階以上に変化させ、それぞれを値に対応付ける。

単にMLCという場合は4値・2ビット記録のものを指すことが多く、8値・3ビット記録のものはTLCTriple Level Cell/トリプルレベルセル)、16値・4ビット記録のものはQLCQuad-Level Cell/クアッドレベルセル)と呼ばれることがある。

一方、セル内の電荷の有無を0と1の2値に対応付けて1ビットを記録する方式をSLCSingle Level Cellシングルレベルセル)という。同一のメーカーや世代の製品で比較すれば、MLCの方がSLCより容量あたりの単価が安いが、読み書き速度や信頼性、消費電力などでは劣る場合が多い。

(2019.4.8更新)

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