テクスチャマッピング【texture mapping】テクスチャーマッピング
概要
一般的な3DCGの描画手法では、立体の表面を「ポリゴン」(polygon)と呼ばれる多角形の組み合わせとして表現する。ポリゴンは着色することができるが、複雑な模様などを表現したい場合はさらに細かいポリゴンに分割しなければならず、表示処理の計算量が増大する難点がある。
テクスチャマッピングとは
テクスチャマッピングは、あらかじめ用意した画像データを、指定されたポリゴンと同じ位置、大きさに変形して重ね合わせて表示する描画手法である。貼り付ける画像データを「テクスチャ」(texture)という。これにより、単色の塗りつぶしでは表現できない質感をポリゴンに与えることができる。
例えば、同じ直方体でも、金属風の光沢のあるテクスチャを貼れば金属片に、木目のテクスチャを貼れば木片に、レンガ風のテクスチャを貼ればレンガのように見せることができる。光源から光の反射や陰影を反映すれば、よりリアルな質感を表現することができる。
また、細かな凸凹や陰影を画像側に描いておくことで、モデル上に細かな凸凹を加えて陰影を正確に計算しなくても同じような質感を得ることができるため、精細さを維持しながらモデルを構成する面数を大きく削減して形状を単純化し、計算量を少なくすることができる。
テクスチャマッピングの限界
貼り付ける画像データはある特定の画素数のビットマップ画像であることが多く、拡大、縮小、変形などを加えると元の見た目を維持できなくなってしまう場合がある。例えば、モデルを視点に極端に近づけて大きく拡大して表示すると、テクスチャ画像の各画素も大きく引き伸ばされて格子状(モザイク状)になってしまうことがある。
他のマッピング手法
テクスチャマッピングは1970年代に考案されたが、その後、ポリゴンに資格効果を与えるための様々なマッピング手法が開発された。例えば、表面に擬似的な細かい凹凸を与える「バンプマッピング」(bump mapping)や、部分的に半透明な状態を表現する「透過マッピング」(transparency mapping)、周囲の光景の映り込みを反映する「環境マッピング」(environment mapping)などである。
「テクスチャマッピング」の関連用語
他の用語辞典による「テクスチャマッピング」の解説 (外部サイト)
- ウィキペディア「テクスチャマッピング」
- 日経 xTECH ものづくり用語「テクスチャマッピング」
- Insider's Computer Dictionary「テクスチャ・マッピング」
- 情処用語辞典「テクスチャマッピング」
- WhatIs.com (英語)「texture mapping」
- Techopedia (英語)「Texture Mapping」
- PC Magazine (英語)「texture mapping」
