隠線処理 【hidden line removal】 隠線消去 / 隠線除去
概要
隠線処理(hidden line removal)とは、3次元グラフィックス(3DCG)で用いられる描画処理の一つで、立体を構成する辺のうち、視点からは手前の面などに隠れて見えないはず線を消去すること。立体の頂点と辺の情報だけを用いて表示を行うと建物の骨組みのようにすべての頂点と辺が表示される(ワイヤーフレーム表示)が、実際には手前にある面や他の立体に隠れて見えないはずの線まで表示されてしまう。
そこで、立体の不透明な面の情報を用いて視点側から見たときに隠れている点や線を検出し、描画しないようにする処理を隠線処理という。主に3D CADなどで設計図面から立体図を表示して実際の形状を確認する際などに用いられる。
具体的なアルゴリズム(計算手順)として最大最小法、法線ベクトル法、稜線探索法、塗り重ね法などが知られている。同じように、3DCGのレンダリング処理などで、手前の面などに隠れて見えないはずの面を描画しないようにする処理を「隠面処理」あるいは「隠面除去」「隠面消去」などという。
(2022.7.5更新)