座標系 【coordinate system】
概要
座標系(coordinate system)とは、平面や空間で点の位置を表すための決まりや基準のこと。系の中心あるいは基準となる位置(点)を原点といい、原点から伸びる基準となる線を軸(座標軸)という。互いに90度に交わる直線を軸とする直交座標系(デカルト座標系)や、原点からの距離と始線からの角度の組で座標を表す極座標系などがよく用いられる。同一地点であっても座標系の選択によって幾通りもの位置情報の表現が存在することになる。
3次元グラフィックス(3DCG)では、立体が配置される空間全体の座標系を「グローバル座標系」あるいは「ワールド座標系」(世界座標系)、個々の立体の形状を定義するために立体内に設定される座標系を「ローカル座標系」「モデル座標系」「オブジェクト座標系」「ボディ座標系」などと呼ぶ。
ワールド座標系 (グローバル座標系/世界座標系)
主に3次元グラフィックス(3DCG)の分野で用いられる、空間全体を表す座標系。空間の中での物体の位置を示すための座標系で、物体の配置や移動を扱うために用いられる。各立体がどのような位置、向きで置かれているかを記述することができる。
ローカル座標系 (モデル座標系/オブジェクト座標系/ボディ座標系)
主に3次元グラフィックス(3DCG)の分野で用いられる、立体の形状を表すための座標系。空間中に配置される個々の立体の形状や変形を扱うために用いられる。立体のいずれかの頂点や近傍などに原点を取り、立体を構成する点や線、面などの位置や向きなどを記述することができる。
カメラ座標系 (視点座標系)
3次元グラフィックス(3DCG)において、視点の位置を基準にした座標系のこと。3次元世界を2次元の平面(投影面)に描画する際に用いられる。
投影面における世界の見え方を定めるのに必要な「視点」(カメラ)を原点とした座標系である。系内の座標は視点の位置や向きの情報をもとにワールド座標から変換して求めることができる。
(2019.12.5更新)