Arduino
概要

機械の制御などに用いられるマイクロコントローラ(Atmel AVRシリーズ)を中心に、制御用のICチップや外部入出力用の各種端子(I/Oポート)が組み込まれている。プログラムやデータを記憶するメインメモリ(RAM)やストレージ(フラッシュメモリあるいはEEPROM)はマイコンに内蔵されている。
パソコンなど外部のコンピュータとUSBポートを通じて接続することができ、開発したプログラムをマイコンに送り込んだり、給電して稼働させることができる。単体でも動作するよう、電源コードを差し込むDCプラグのジャックや、バッテリーなどに繋げられる電源端子(Vinピン)も用意されている。
マイコンを作動させるプログラムは「Sketch」(スケッチ)と呼ばれ、パソコン向けの独自の統合開発環境「Arduino IDE」などで開発することができる。C言語に似た記法や構文を持つ独自のプログラミング言語(Arduino言語)を採用しており、初学者も手軽に始められるよう、最低限の記述で単純なプログラムを作成することができる。
Arduino単体でできることは少なく、入出力端子を通じた外部装置の制御が主な用途となる。センサーを繋いで周囲の物理量を測定したり、LEDを繋いで光らせたり、アクチュエータやモーター、あるいはもっと複雑なロボットのような機械の動作を制御することができる。家の中の様々な家電製品や電気設備を自動制御または遠隔制御するスマートホームの実践例も多数共有されている。
歴史
Arduinoの開発は2005年にイタリアのイブレア(Ivrea)市で、イブレアインタラクションデザイン工科大学(IIDI)のマッシモ・バンジー(Massimo Banzi)氏ら大学教員を中心とするグループが創始した。当時は安価なマイコンボードの選択肢が少なく学生が電子工作やロボット制御を学習するのが大変だったため、シンプルで簡単に手に入るボードを供給できるようにすることを目指した。
開発グループが創業したArudino SRL社がオリジナルのArduinoハードウェアの製造、販売と関連ソフトウェアの開発などを行っているが、Arduinoの設計情報は「オープンソースハードウェア」として公開されており、誰でも自由に完全な複製品(クローン製品)の製造や販売を行ったり、設計の改変や拡張を行うことが認められている。ただし、「Arudino」の商標権は同社が保持しており、複製品や互換品は別の名称で提供することが求められる。