Web Storage

概要

Web Storageとは、Webサーバ側からの制御によりWebブラウザなどのWebクライアントデータを保存する仕組み。サーバクライアントの間の通信手順(プロトコル)の仕様も含む。

Webサーバブラウザ側にデータを保管する技術としては従来からHTTP Cookieクッキー)があるが、Web StorageはCookieよりも最大容量が大きく、HTTPヘッダで直にをやり取りしないという違いがある。

Web Storageでは、データを永続的に保管する「localStorage」(ローカルストレージ)と、サーバクライアントの間の連続したやり取り(セッション)の間だけ一時的にデータを保管する「sessionStorage」(セッションストレージ)に分かれている。ブラウザ実装によるが、いずれもサーバあたり5~10MB程度の容量があり、4KBまでのCookieから大幅に拡張されている。

Cookieと同じように、あるサーバから受け取ったデータを他のサーバへ送信することはできないよう制限が課されている。「同一生成元ポリシー」に基づいて、同一のURIスキームhttphttps)、同一のホスト名ドメイン名まで省略せず記したFQDN)、同一のポート番号の組み合わせのみを同一の送信元とみなす。

Cookieはすべてのファイルの送受信のたびに自動的にHTTPリクエストHTTPレスポンスヘッダ領域に付加されて送受信されたが、Web Storageではクライアント側が受信したページに記述されたJavaScriptなどのスクリプトによって送受信が制御される。クライアント側が必要なタイミングでの取得や送信が可能である。

データは一対のキーkey)とvalue)をセットにして連想配列KVSKey-Valueストアとも呼ばれる)に保管される。ストレージを書き込むときは標識となるキーを指定し、後からそのが必要なときはそのキーを指定すれば取り出すことができる。キーには文字列を指定するが、として保存できるのはJavaScriptが扱うデータなら文字列、数値、配列オブジェクトなど何でもよい。

(2021.11.19更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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