var文 【var statement】

概要

var文(var statement)とは、JavaScript変数を宣言するための構文の一つ。初期の言語仕様から用意されているもので、変数名や初期値を宣言できる。“var” というキーワードは変数を意味する英語 “variable” に由来する。

「var x;」のようにプログラム中で使用する変数名を宣言する。「var x=0;」のように初期値を代入することもできる。「var x,y,z;」のように複数まとめて宣言したり、「var o={};」や「var a=[];」のようにオブジェクト配列を宣言することもできる。

関数の中で宣言された変数スコープ(通用範囲)はその関数の中となるが、それ以外の場所で宣言された変数グローバル変数となりプログラム中のどこからでも同じ名前で参照される。let文とは異なり、for文if文などの範囲を示す{}で囲まれたコードブロックはスコープとならない。

JavaScriptの初期の仕様では変数宣言は必須ではなく、いきなり「x=1;」のように記述してそこからその変数を(グローバル変数として)使い始めることができた。2009年のEcmaScript 5(ES5)規格では厳格モード(strictモード)が導入され、プログラム冒頭で「"use strict"」と宣言すると、このような宣言無しの変数は使うことができなくなる(エラーになりプログラム実行が止まる)。

現在のJavaScript仕様では、コードブロックをスコープとする変数を宣言するlet文、再代入できない定数を宣言するconst文が用意されており、このいずれかを用いることが多い。var文は過去に開発されたプログラムとの互換性のために残っているが、新たに記述する機会は減っている。

(2023.6.23更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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