HSPA【High Speed Packet Access】
概要
HSDPA (High Speed Downlink Packet Access)
HSPA方式のうち、下り(基地局→端末)方向の通信速度を向上させるもの。パケットの伝送を従来の5倍以上に高速化できる。従来は下り384kbps(キロビット毎秒)~2Mbps(メガビット毎秒)程度だったパケット通信速度を仕様上は最高で14.4Mbpsに高速化できる。
高速化は電波の状態に応じてより高密度な変調方式や符号化方式を自動的に選択することにより行われる。具体的には、電波の状態の悪いときには「QPSK」(Quadrature Phase Shift Keying)による変調と誤り訂正能力の大きい符号化方式を用いる。この方式はオーバーヘッドが大きく、安定性は高いが低速になる。
電波状態が良好なときは、より高速な「16QAM」(16 Quadrature Amplitude Modulation)による変調と誤り訂正能力の小さい符号化方式に自動的に切り替わる。また、再送制御方式に「ハイブリッドARQ」方式を採用し、エラー検出時の再送回数を抑えている。日本ではNTTドコモが2006年8月に「FOMAハイスピード」の名称で、ソフトバンクモバイル(当時)が2006年10月に「3Gハイスピード」の名称で、それぞれ導入している。
HSUPA (High Speed Uplink Packet Access)
HSPA方式のうち、上り(端末→基地局)方向の通信速度を向上させるもの。パケットの伝送を従来の5倍以上に高速化できる。従来は上り384kbps程度だったパケット通信速度を仕様上は最高で5.76Mbpsに高速化できる。日本では2008年にイー・モバイル(当時)が採用し、その後、NTTドコモのFOMAでも用いられた。3GPP規格上の正式名は「EUL」(Enhanced Uplink)。
HSPA+ (HSPA Evolution/Evolved HSPA)
HSPAを高度化した規格で、下り21.6Mbps、上り11.52Mbpsと、HSPAの1.5~2倍に高速化することができる。2007年12月に3G方式の標準化団体3GPPの発行した「Release 7」規格で標準化されたもので、基本的な通信方式はHSPAを踏襲し、MIMOや64QAMなどの採用により通信効率を高めている。日本では2009年にイー・モバイル(当時)が採用し、その後、ソフトバンクモバイル(当時)でも導入された。
