ソフトバンク 【SoftBank】

概要

ソフトバンク(SoftBank)とは、携帯電話移動体通信や、長距離・国際通信、データ通信などを手がける日本の大手通信事業者の一つ。また、同社の携帯電話サービスのブランド名。持株会社ソフトバンクグループの傘下企業の一つだが、同社を含むグループ全体を指したり、傘下のプロ野球球団を指すこともある。

携帯電話事業者としてのソフトバンク

自前で設備を保有・運用する移動体通信事業者キャリア)の国内大手で、NTTドコモauKDDI・沖縄セルラー電話)と並ぶ「三大キャリア」の一角を占める。

前身は、1994年に携帯電話事業に参入した日本テレコム(当時)系の「デジタルホン」グループ(東京デジタルホンなど)と、同グループと日産自動車系(当時)のツーカーグループの合弁だった「デジタルツーカー」グループ(デジタルツーカー九州など)である。両グループは1999年に「Jフォン」(J-PHONE)として統合された。

2003年に同社は英ボーダフォン(Vodafone)社に買収され同社の日本法人となったが、2006年に旧ソフトバンクが英本社から日本法人を買収し、社名が「ソフトバンクモバイル」、サービスブランド名が「ソフトバンク」となった。

2015年にはグループ内で通信事業を手がけるソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム(旧日本テレコム)、ワイモバイルと統合し、社名も「ソフトバンク」と改めた。同時に持株会社は「ソフトバンク」から「ソフトバンクグループ」に改称された。

企業グループとしてのソフトバンク

1981年に孫正義氏らが「日本ソフトバンク」として設立した企業を源流とする。当初はパソコン向けソフトウェアの卸売などを営んでいたが、コンピュータ関連書籍・雑誌の出版、IT系展示会事業などで業容を拡大していった。

2000年代になるとインターネット普及の波に乗って、当時の米ヤフーYahoo!)社と合弁でポータルサイトの「Yahoo! JAPAN」を開設した。ADSLなどインターネット接続事業の「Yahoo!BB」などを含めインターネット事業が急進し、出資先の中国電子商取引大手アリババ(Alibaba/阿里巴巴)社なども急成長を遂げた。

2004年には長距離通信3位の日本テレコムを、2006年には携帯電話3位の英ボーダフォン日本法人(旧Jフォン)を買収し、NTTグループ、KDDIグループに次ぐ国内三番手の総合通信企業グループを形成した。

その後もウィルコム(旧DDIポケット)、「イー・モバイル」ブランドで知られるイー・アクセスなど通信系企業の買収・統合を進めた。同時期に当時のダイエーから取得したプロ野球球団を「福岡ソフトバンクホークス」とし、一般には「ソフトバンク」の名称はこの球団を指すことも多い。

2010年代には「Pepper」などのパーソナルロボット事業への参入や、米携帯電話3位のスプリント・ネクステル(Sprint Nextel)社(後に米T-モバイルへ売却)、米グーグルGoogle)社傘下のロボット開発企業ボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)社(後に韓国・現代自動車へ売却)、RISCマイクロプロセッサ設計最大手の英アーム(ARM Holdings)社などを買収し傘下に収め、2017年には日本企業3社目となる最終利益1兆円を計上した。

(2024.9.11更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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