rloginコマンド 【remote login】
概要
rloginコマンド(remote login)とは、主にUNIX系OSで用いられていたコマンドおよびプログラムの一つで、ネットワークを通じて他のコンピュータにログインし、対話的にコマンドを遠隔実行するもの。遠隔のコンピュータにログインし、手元のコンピュータと同じように対話的に操作することができる。接続先のコンピュータには専用の常駐プログラム(デーモン)が起動している必要があり、これを「rlogind」(rlogin daemon)という。
利用者の入力の送信や接続先からの応答の返信を行うための通信規約(プロトコル)も同じ「rlogin」の名称で呼ばれており、デフォルトではTCPの513番ポートを使用して通信を行う。IETFによってRFC 1282として標準化されている。
接続先のサーバにはあらかじめ「/etc/hosts.equiv」ファイルや「.rhosts」ファイルで接続を許可するホスト名あるいはIPアドレス、ユーザー名などを指定しておく必要があるが、実装によってはオプションでKerberos認証を行うこともできる。
最初のバージョンは1982年に、rshやrexecなど他のリモート系コマンド(r-commands)と共に当時の4.1BSD(Berkeley Software Distribution)向けに開発されたもので、基本的な設計が古い。通信の暗号化の仕組みがないなど現代では安全に使用することは難しく、SSHなど似た機能のより安全なシステムを用いるべきとされる。
(2021.12.23更新)