レコメンドエンジン【recommender system】レコメンデーションエンジン

ECサイトでは、閲覧中の商品と関連性の高い別の商品を表示したり、過去の購買・閲覧履歴をもとに興味を持ちそうな商品を提示したりする形で利用される。動画配信サービスや音楽配信サービス、SNS、ニュースサイトなどでも、閲覧・視聴履歴をもとに好みに合うコンテンツを選別して表示する仕組みとして導入されている。
利用者の行動履歴として利用されるデータは、ECサイトの場合は商品情報の検索や閲覧の履歴、実際の購買履歴、商品の評価やレビューなどで、SNSや動画サイトでは閲覧履歴や「いいね」の記録、視聴時間などである。年齢や居住地域などのプロフィール情報、友人・フォロー関係のネットワーク情報を組み合わせて推薦精度を高める場合もある。
推薦の手法は大きく三種類に分類される。商品やコンテンツの特徴量をもとに類似するものを推薦する「コンテンツベースフィルタリング」、行動傾向が似ている他の利用者のデータを参照する「協調フィルタリング」、両者を組み合わせたハイブリッド型である。協調フィルタリングでは利用者本人のデータだけでなく、多数の利用者から得られたデータを統計的に解析して推薦に活用する。
2000年代にインターネット通販の普及とともに実用化が進み、様々なジャンルのサービスに広まった。初期はルールベース手法や統計的手法が主流であったが、近年ではニューラルネットワークを用いた機械学習により、大量の行動データから複雑な嗜好パターンを自動的に抽出する仕組みが普及している。これにより、利用者ごとに表示順を変えたり、時間帯や状況に応じて推薦内容を動的に変更したりすることも可能になっている。また、過去の利用傾向に偏った推薦を避けるため、多様性や新規性を考慮して推薦内容を調整する仕組みを採り入れるサービスも増えている。
(2026.7.13更新)