レガシーデバイス【legacy device】レガシーハードウェア / legacy hardware

概要

レガシーデバイス（legacy device）とは、過去に広く普及したが、すでに代替規格・製品などが存在し「時代遅れ」となった仕様や規格に基づく機器や装置のこと。“legacy” は「遺産」の意。

相対的な関係性を表す用語であり、ある時代の最新規格から見て前の世代の製品などがこのように呼ばれるが、その規格も時代が下ってさらに新しい規格に取って代わられれば、レガシー化する。

機器のレガシー化はどの時代にも起こってきた現象であるが、レガシーデバイスという用語が広く普及したのは2000年頃にパソコンの主要な接続規格などが相次いで刷新され、旧世代と新世代の製品が混在した時期である。当時はマウスやキーボードなどがPS/2接続からUSB接続へ、拡張カードがISAバス接続などからPCIバス接続へ、また、フロッピーディスクや光磁気ディスク（MO）などが廃れていき、レガシーデバイスの廃絶や置き換えが意識されるようになった。

レガシーインターフェース (legacy interface)

機器間の入出力（インターフェース）仕様のうち、過去に広く普及したが、新しい仕様や規格などが現れ「時代遅れ」となったものをレガシーインターフェースという。

対象機器などは同じだが機能や性能が大きく向上した新しい接続規格が登場し、もはや不要となった古い世代の接続規格のことを指す。記憶装置・媒体などは機器そのものがレガシー化して廃れるが、キーボードやマウスなどは時代によって機能や性能は根本的には変わらず、接続インターフェースがレガシー化することで新しい製品へ置き換えられていくことが多い。

レガシーインターフェースの例としては、USBやIEEE 1394に置き換えられたPS/2ポート・RS-232C・パラレルポートなど（ノートパソコンではPCカードやExpressCardも）、DVI・DisplayPort・HDMIなどに置き換えられたアナログRGB（VGA端子）、SATAに置き換えられたATA（PATA）やIDE、PCIバスに置き換えられたISAバスなどがある。PCIバスはその後PCI Expressが登場したことで自身がレガシーとなりつつある。