プラットフォーマー 【platformer】 プラットフォームホルダー / platform holder
他社がソフトウェア(アプリケーション)やサービス、コンテンツ、情報などを利用者に提供するための機器やソフトウェア、ネットサービス、流通経路、決済手段などを構築、提供し、その分野での市場占有率が高い、有力あるいは支配的な企業などを指す。
例えば、パソコンやスマートフォンなど汎用コンピュータ向けのオペレーティングシステム(OS)メーカーや、家庭用ゲーム機メーカー、SNSやメッセンジャーなどのネットサービス事業者、モール型の電子商取引(EC)事業者、電子決済事業者などが該当する。
プラットフォーム型のビジネスは利用者や事業者の数が魅力の評価に反映される再帰的な構造を持ち、参入や成長は容易ではないが、一旦高いシェアを獲得してその分野の代表や標準の地位を獲得してしまえば加速度的に普及・拡大が進み独占的な地位を得やすいという特徴がある。
プラットフォーマー企業はプラットフォームを利用する消費者や事業者に対して強い交渉力を持つため、独占的な地位を利用して価格や契約条件を一方的に変更したり、反競争的な商行為を行い規制当局を巻き込む紛争に発展する例も見られる。
デジタル分野での国際的なプラットフォーマーの例としては、米グーグル(Google)社(Web検索、ネット広告、動画配信、スマートフォン向けOS・アプリストアなど)、米アップル(Apple)社(スマートフォンなど)、米フェイスブック(Facebook)社(SNS、メッセンジャーなど)、米アマゾンドットコム(Amazon.com)社(電子商取引、動画配信、電子書籍、クラウドサービスなど)がある。
このデジタル大手4社の頭文字を繋ぎ合わせ「GAFA」と呼称することがある。これに米マイクロソフト(Microsoft)社(パソコン向けOS、オフィスソフト、家庭用ゲーム機、生成AIなど)を加え「GAFAM」とする場合もある。日本国内ではYahoo! JAPAN(ポータルサイト、ニュース配信など)、LINE(メッセンジャー)、楽天(電子商取引)などの例もある。
プラットフォームゲーム
このような事業者をプラットフォーマーと呼ぶのは和製英語で、英語で “platformer” という単語はビデオゲームのジャンルの一つである “platform game”(プラットフォームゲーム)を指すのが一般的である。
主人公のキャラクターを操作して様々な形状の地形や足場を飛び移りながら展開していくタイプのアクションゲームのことを意味する。いわゆるプラットフォーム事業者のことは “platform owner” “platform holder” “platform company” のように呼称することが多い。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 九州大学 共創学部 入学試験問題「小論文」注釈にて引用 (2022年2月)