Yahoo! 【ヤフー!】
様々なWebサイトやネットサービスの「玄関口」となるポータルサイトと呼ばれるWebサイトの運営が主な事業で、サイト内で様々な情報やサービスの提供も行っている。メインサイトの「Yahoo!」はアメリカ向けのサイトだが、日本を含む海外でのサイト運営も行っていた。
Yahoo!の提供するサービスはWeb検索やニュース、天気予報、金融情報、Q&A、地図、ゲーム、カレンダー、Webメール、チャット、オンラインモールなど多岐にわたり、国・地域によって提供されるサービスは異なる。例えば日本ではネットオークション(Yahoo!オークション)が人気だが、アメリカ本国ではeBayなどとの競争に敗れ撤退している。インスタントメッセンジャーのYahoo! Messengerのように、独立したソフトウェアなどで提供されるサービスもある。
歴史
1994年に当時スタンフォード大学博士課程の学生だったジェリー・ヤン(Jerry C. Yang、楊致遠)氏とデビッド・ファイロ(David Filo)氏が立ち上げたサイトが起源で、当初は分野ごとに様々なWebサイトへのリンクをまとめたガイド(Webディレクトリ)だった。
インターネットが普及し始めたばかりで、どこでどのようなサイトやサービスが運営されているのか調べるのに苦労していた人々の間で好評を博し、全文検索エンジンや様々なネットサービスを追加して規模を拡大していった。なお、創業事業のWebディレクトリは2014年に、独自の全文検索エンジンは2010年にそれぞれ廃止された。
2000年代後半頃からは専門サイトの台頭、人々のインターネット利用法の変化などで徐々に業績が悪化していき経営も迷走、2016年には米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications)社に主事業とYahoo!ブランドを売却した。法人自体は存続し、アルタバ(Altaba)に解明された。
2021年には親会社ベライゾンがYahoo!やAOL、TechCrunch、Engadgetなどを含むネットメディア部門を投資会社アポロ・グローバル・マネジメント(Apollo Global Management)社へ売却し、同社傘下で再び企業としてのYahoo!社が復活した。
Yahoo! JAPAN
日本では1996年にソフトバンク(当時)と合弁のヤフー株式会社が「Yahoo! JAPAN」を開設し、以来一貫して規模、訪問者数共に国内トップのポータルサイトとして人気を博している。米Yahoo!側の株式持ち分はベライゾンへの事業売却後の2018年にAltaba社からソフトバンク側へ売却され、以降資本関係はない。
2021年には「Yahoo!」ブランドの日本における使用権をベライゾン側から買い取っており、資本的にも事業的にも権利的にも米側からは完全に独立している。2021年には韓国ネイバー(NAVER)社傘下のインスタントメッセンジャー大手LINEと経営統合し、ソフトバンクとNAVERの合弁となった。