読み方 : レムコマンド

remコマンド【remark command】

概要

remコマンドとはWindowsコマンドプロンプトバッチファイルで用いられる標準コマンドの一つで、実行しても何も処理を行わないコマンド。主にバッチファイル内にコメントを記述する用途で使われる。
remコマンドのイメージ画像

バッチファイル(.batファイル)は、複数のコマンドを1つのファイルに記述し、一括で実行するための仕組みである。1行に1つずつコマンドを記述しておくことで、プログラムファイルと同様に起動し、1行目から順に連続して実行することができる。

各行の記述はそのままコマンド実行とみなされるため、処理の説明やメモを直接書き込むと、存在しないコマンドとしてエラーになってしまう。このような場合に「rem コメント」の形式で記述しておけば、続く文字列はremコマンドの引数として扱われ、処理に影響を与えずに無視される。

remコマンドの行は既定では画面に表示されるが、バッチファイルの先頭に「@echo off」を記述してコマンドエコーを無効にすると表示されなくなる。実行中も表示させたくない場合は、行頭を「@rem」とする方法もある。利用者に向けて実行中の案内やメッセージを画面に表示したい場合は、remコマンドではなくechoコマンドを用いて「echo メッセージ」の形式で記述する。

Windows環境のバッチファイルでは、remコマンドのほかに、行頭にコロンを2つ重ねた「::」を置くことでコメント行とする慣例も広く見られる。ただし、これはラベル機能を変則的に利用した記述方法であり、正式なコメント構文ではないため、条件分岐の内部など一部の場面では構文エラーの原因になる場合がある。確実にコメントとして扱われる記述方法としてはremコマンドが無難である。

バッチファイルシステム管理や定型作業の自動化に古くから利用されており、処理内容が長くなるほどコメントの重要性は増す。remコマンドで処理の意図や注意点を記述しておくことで、後から内容を確認したり修正したりする際の手掛かりとなり、保守性の向上に繋がる。コメントを記述する仕組みは他の環境にも見られ、LinuxやmacOSなどUNIX系OSシェルスクリプトでは「#」から始まる行がコメントとして扱われる。

(2026.7.3更新)
 

主なWindowsコマンド

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。