CDMA2000 【MC-CDMA】 IMT-MC
初期の規格では高速移動時144kbps(キロビット毎秒)、歩行時384kbps、静止時2Mbps(メガビット毎秒)で通信することができる。拡張仕様のCDMA 2000 1xEV-DOにより、下りのパケット通信を2.4~3.1Mbpsに、上りを153.6kbps~1.8Mbpsにそれぞれ高速化できる。
基地局→端末方向(下り)と逆方向(上り)の伝送路の分離を周波数分割多重(FDD:Frequency Division Multiplexing)により、一つの周波数帯における複数端末の通信の分離を直接拡散方式(DSSS:Direct Sequence Spread Spectrum)による符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)によって行う。
ITU(国際電気通信連合)による3G標準「IMT-2000」で6つ規定された無線通信方式のうちW-CDMAに次いで広く用いられている方式で、同規格上では「IMT-MC」と呼ばれる。第2世代(2G)のcdmaOne(IS-95)を元に米クアルコム(QUALCOMM)社が主導して策定された仕様で、北米標準として日欧の推すW-CDMA(IMT-DS)と標準の座を争った。
日本ではcdmaOneを導入していたauが「CDMA 1X」「CDMA 1X WIN」「au 3G」等の名称で通信・通話サービスを展開し、他に米州各国や中国、香港、台湾、韓国、東南アジア各国、イスラエルなどで導入された。
cdmaOne (IS-95)
符号分割多重接続(CDMA)方式を利用した、いわゆる第2.5世代携帯電話(2.5G)の標準規格のひとつ。北米、韓国、香港、イスラエル、ベネズエラなどで導入され、日本でも当時のIDO/DDIセルラー(後のKDDI/au)によって導入された。
米クアルコム(QUALCOMM)社が主導する業界団体CDG(CDMA Development Group)によって1995年に策定された規格で、TIA(Telecommunications Industry Association)による規格名「IS-95」とも呼ばれる。
第2世代(2G)携帯電話としては世界的にはGSM、日本ではNTTドコモのPDCが普及していたが、cdmaOneは軍事用無線通信のために発明されたCDMA方式を応用し、高品質の通話音声や高速なパケット通信を実現した。俗に第2世代と第3世代(3G)の中間という意味で「2.5G」と呼ばれる。