ディップスイッチ 【Dual In-line Package switch】 DIP switch

概要

ディップスイッチ(Dual In-line Package switch)とは、電子機器の設定などに用いられるスイッチの一つで、ICパッケージの「DIP」(Dual Inline Package)と同じ端子を持つ小さな装置のこと。ペン先ほどの小さなスイッチのオン・オフを切り替えて、機器の動作を制御することができる。
ディップスイッチのイメージ画像

解説 DIPICチップのパッケージ方式の一つで、平たい長方形のパッケージの両長辺に外部入出力用のピンを下向きに並べたものである。ディップスイッチはパッケージの内部にICチップではなく複数の小さなスイッチを並べたもので、パッケージ表面でオン・オフの切り替えができるようにしている。

スイッチの形状として、スイッチを左右にスライドさせるスライディング形、スイッチを押し下げる形のロッカー形が存在するが、どちらもペン先やピンセットあるいは楊枝など先の細かいものでスイッチのオン・オフを切り替えることになる。

ディップスイッチやジャンパスイッチなどの微細な物理スイッチは、電子基板や電子部品の動作モードの設定などを利用者側で行う簡便な方法としてよく使われていたが、近年では画面上で利用者が設定作業を行って不揮発メモリに保存する方式が広まり、以前ほど見られなくなった。ファームウェアや入出力装置などを搭載しない比較的単純な構成の機器や装置では現在でも用いられる。

(2025.10.6更新)