Z80 【Zilog Z80】
概要
Z80(Zilog Z80)とは、1976年に米ザイログ(Zilog)社が発表した8ビットマイクロプロセッサ(MPU/CPU)。米インテル(Intel)社の8080と互換性があり、多くのソフトウェアがそのまま動作する。内部のレジスタが8ビット単位でデータを記録、処理する8ビットプロセッサで、動作周波数は初期の製品で2.5MHz、後期の派生モデルでは20MHzまで引き上げられた。メモリのアドレスバスは16ビットで、64KB(キロバイト、正確には64キビバイト=65,536バイト)を連続したメモリ空間として扱うことができる。
1970年代末から1980年代にかけて小規模なコンピュータシステムや電子機器の制御用組み込みコンピュータとして幅広い人気を博し、特に当時の個人向け小型コンピュータであるマイコン(マイクロコンピュータ、後のパソコンの原型)に採用製品が多数登場した。日本では初期の家庭用ゲーム機(任天堂ゲームボーイなど)への採用や、パチンコ機・パチスロ機の制御用プロセッサの事実上の業界標準となったことでもよく知られている。
後継製品として16ビット化されたZ800やZ8000、32ビット化されたZ80000などがある。多数の派生製品や他社の互換製品があり、組み込み用途では21世紀に入っても引き続き活発に利用されている。互換製品の設計にはオープンソース化されているものがあり、誰でも自由にコピー品を製造することが可能となっている。
(2020.11.9更新)