Intel【インテル】
Intelとは?
パソコンやサーバに用いられるCPUやチップセット、記憶装置向けのフラッシュメモリなどの開発、製造、販売が主な事業で、「x86」(IA-32)系および「Intel 64」(x86-64/x64)系のパソコン向けプロセッサ製品は過半数を大きく超える市場シェアを維持し続け、競合の米AMD社も同社製品の互換製品を開発している。
歴史
1968年、当時世界最大の半導体メーカーだった米フェアチャイルド・セミコンダクター(Fairchild Semiconductor)社のゴードン・ムーア(Gordon E. Moore)氏ら数名の幹部が同社を辞めて創業した企業で、当初はSRAMやDRAMなど普及し始めたばかりの半導体メモリの設計・製造が主な事業だった。社名の由来は “integrated electronics” を縮めたかばん語と、 “intelligence” のダブルミーニングとされる。
1971年に世界初のマイクロプロセッサ製品「4004」を発表し、先駆者として市場を開拓、1978年の「8086」および後継製品が黎明期のパソコン市場で米IBM社製品や他社の互換製品に標準CPUとして採用されたことから、パソコン向けCPU市場で支配的な地位を確立した。8086の後継製品は互換性を維持しながら「80286」「i386」「i486」と発展していったため、「x86系プロセッサ」と通称・総称される。
近年の動向
現在でもパソコンや小型サーバ向けのCPUや関連IC製品(チップセット、ネットワークコントローラなど)で大きなシェアを維持しているほか、スマートフォンや組み込み機器などに適した廉価なマイクロプロセッサや、大規模サーバやスーパーコンピュータなどにも採用される高性能プロセッサ(Xeonシリーズなど)なども展開している。
2010年代以降は、セキュリティ関連ソフトウェアで知られる米マカフィー(McAfee)社を買収したり、回路構成を動的にプログラムできるプロセッサであるFPGA大手の米アルテラ(Altera)社を買収するなど、頭打ちのパソコン・サーバ向け製品に代わる新たな事業展開も模索しているが、両者とも既に手放しており、事業再編は迷走気味である。
半導体製品の設計と製造がそれぞれを専業とする企業に分離しつつある半導体業界において、一貫して設計・製造の両方を手掛け続ける数少ない大手メーカーの一つとしても知られるが、近年では製造設備を「Intel Foundry」事業として他社に開放し、他社の設計した半導体製品を製造するファウンドリ事業へ進出したものの、台湾TSMC社など専業ファウンドリ大手の壁は厚く、思うように受注が得られず苦戦が伝えられている。
2020年代には、急伸するスマートフォン向け市場では英アーム(ARM)社系プロセッサを開発する米クアルコム(Qualcomm)社やプロセッサの自社開発を推進する米アップル(Apple)社などに大きく水を開けられ、同じく需要が急増したAI向け並列演算プロセッサではGPU大手の米エヌビディア(NVIDIA)社が一強として君臨するなど出遅れが目立ち、2020年代中盤からは事業も赤字基調で経営危機が報じられている。
