光電話 【fiber optic telephone】 光IP電話
概要
光電話(fiber optic telephone)とは、通信事業者が光ファイバー回線を利用して提供するIP電話サービス。音声をデジタル化して光ファイバーによるデータ通信により通話先と交換し通話する。高速なデータ通信が可能なFTTH(Fiber To The Home)回線などを通じて電話の発着信や通話ができるサービスで、加入電話網(PSTN/公衆交換電話網)の電話番号が与えられ他の電話サービス(他社IP電話や従来のアナログ電話、ISDN、携帯電話、国際電話など)の番号とも通話することができる。
従来のADSLなどを利用したIP電話サービスでは、音声品質がアナログ回線より低かったり、緊急通報(110番や119番など)やフリーダイヤルにかけられない050番号(「050」から始まる11桁のIP電話専用番号)が割り当てられる場合もあったが、光電話の多くは通常の加入電話並みの機能やサービス品質を確保し、市外局番から始まる0AB~J番号の使用が可能となっている。
家庭内では通常の電話機やFAX複合機などを電話線(RJ11端子のメタル回線)で光ファイバー回線の終端装置(ONUなど)に繋ぐだけでよく、電話のかけ方なども番号を入力するだけで特殊な部分は特にない。インターネット接続のために契約した光回線さえあれば別途アナログ回線を申し込まなくても電話が使え、基本料金や通話料も格安なため、新規加入や転居などで導入されることが多い。
国内の光電話サービスとしては、NTT東日本・NTT西日本がフレッツサービスの一環として提供している「ひかり電話」や、KDDIの「auひかり電話」、ソフトバンクの「光電話(N)」や「ホワイト光電話」のように全国規模の大手キャリアが提供するものや、ISP(インターネットサービスプロバイダ)などがキャリア回線を借り受けて提供するもの、電力系通信事業者などが地域を限定して提供するものなどがある。
(2018.12.23更新)