NTT西日本 【西日本電信電話】 NTT West
概要
NTT西日本(西日本電信電話)とは、NTTグループで東日本地域の市内通話サービスなどを提供する事業会社。日本電信電話株式会社(NTT持株会社)の100%子会社で、1999年のNTT分割・再編に伴って誕生したNTT地域会社の一つ。本社は大阪府大阪市中央区。東海・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄で市内通話や県内市外通話、光ファイバーなどによる固定データ通信(専用線およびフレッツ光)、公衆電話、電報などのサービスを提供している。
西日本において各加入者宅まで引き込まれた通信回線(いわゆるラストワンマイル)を最も多く保有する通信事業者である。他の事業者は自前で末端の回線網を持たず、NTT西日本の地域網に接続し、設備を借り受けて加入者に通信サービスを提供する場合が多い。
旧逓信省・電電公社時代からの市内電話網を引き継いでこれを独占的に保有しており、NTT持株会社、NTT東日本と共にNTT法の規制対象となっている。NTT法第3条により営業区域内での最低限の通信サービスの維持(ユニバーサルサービス)が義務付けられている。
2007年からは、過疎地や山間地の回線網と通信サービスを維持するために生じる赤字を補填するため、他の通信事業者が応分にこれを負担する「ユニバーサルサービス基金制度」が導入された。携帯電話なども含め他社の通信サービスの加入者は1契約あたり月数円を追加で徴収されている。
なお、分割前の旧NTTの固定系通信回線網・事業のうち、県間通話や国際電話はNTTコミュニケーションズが、東日本の市内通話などはNTT東日本が提供している。NTT東日本とNTT西日本は提供するサービス品目や料金のほとんどが統一されているが、フレッツ事業ではプランの構成などに違いも見られる。
NTT東日本と営業区域の面積などはあまり変わらないが、首都圏を抱える東日本に比べ大都市圏の人口密度や経済規模が小さく、関西や九州では電力系通信会社やケーブルテレビ事業者などとの競争も激しいため、事業環境としては東日本より厳しいとされる。
(2024.3.1更新)