ALAC 【Apple Lossless Audio Codec】

概要

ALAC(Apple Lossless Audio Codec)とは、音声データの圧縮方式の一つで、可逆圧縮により音質をまったく損なわずに保存することができるもの。米アップル(Apple)社が開発した形式で、同社の携帯端末ソフトウェアなどで標準的に利用される。

音声をデータ圧縮する方式はほとんどが不可逆圧縮を採用しており、元のデータの改変や欠損を許容する代わりに劇的に圧縮率を高めているが、ALACは汎用ファイル圧縮のように完全に元のデータ復元できる可逆圧縮うため、原理的に音質の劣化が一切発生しない。

圧縮率は音声の内容に大きく影響を受けるため一概には言えないが、一般的な音楽CDなどを音源とする場合、MP3のような不可逆圧縮方式は音質をほとんど維持したまま1/10程度に圧縮できる一方、ALACは他の可逆圧縮方式と同じくおおむね半分から1/3程度のデータ量となる。

動画に付随する音声の形式として利用されることが多いが、単体で保存する場合はMP4コンテナ形式のファイルに格納することが多く、「.m4a」などの拡張子で示される。M4AファイルはALAC以外にも非可逆圧縮方式のAACにも対応しており、ファイル名だけでどちらの形式なのか見分けることはできない。

(2021.6.18更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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