汎用 【general purpose】 汎用性 / versatility
概要
汎用(general purpose)とは、様々な用途に利用したり、様々な物事に適用できること。対義語は「専用」。対象の備えるそのような性質やその度合いは「汎用性」という。「汎」と「凡」が似ていることから「ぼんよう」と誤読されることが多いが、正しい読みは「はんよう」である。用途や適用対象などが限定されておらず、様々な形で用いることができる様子を表す。もとからそのように作られている場合と、何かの専用に作られたものが他の用途や対象に転用できることが知られるようになった場合の両方がある。どの程度広く用いることができるかにも度合いがあり、汎用性が高い、低い、ある、ないと言い表す。
工業製品の場合、特定の適合対象などに限定されずに様々な対象や用途に使用できることを「汎用型」「汎用機」「汎用製品」というように呼ぶ。「汎用品」といった場合は前記の意味の他に、機器メーカーなどが自ら提供する、いわゆる「純正」の部品や消耗品ではない、他社が提供する互換製品などのことを指す場合もある。
汎用系
企業などの業務に利用する大型コンピュータはメインフレーム(mainframe)というが、これを「汎用機」「汎用大型機」「汎用コンピュータ」と呼ぶことがある。また、メインフレーム系の技術分野を指して「汎用系」ということがある。
専用か汎用かという区別であれば、スマートフォンなどの小型の情報機器からパソコン、中型の業務用コンピュータ(UNIXサーバなど)も何らかの意味で汎用性を持つが、メインフレームを指して汎用機と呼ぶのは、1950年代にコンピュータが実用化されてしばらくは特定の用途にしか使えない専用機が一般的で、ソフトウェアの差し替えで汎用的に利用できるという意味で汎用機と呼び始めたことの名残りとされる。
(2023.11.21更新)