Mac【マック】Macintosh/マッキントッシュ
概要
製品ラインナップ
現行の製品群はノート型と据え置き型に大別される。ノート型には軽量な「MacBook Air」と高性能な「MacBook Pro」があり、据え置き型にはディスプレイ一体型の「iMac」、小型本体の「Mac mini」、上位モデルの「Mac Studio」や「Mac Pro」が用意されている。
用途や予算に応じて選択できる構成となっており、いずれのモデルにも同社が自社開発した統合型チップ(SoC)「Apple Silicon」シリーズが搭載されている。これはCPUやGPU、AI処理用の「Neural Engine」、メモリ制御回路などを単一のチップに統合した設計で、高い処理性能と低消費電力を両立している。2026年時点では「M5」世代への移行が進んでいる。
ソフトウェア環境
搭載OSの「macOS」はUNIX系OSを基盤とし、安定性とセキュリティの高さで知られる。アプリケーションの配布には「App Store」が用いられ、インストールや更新を一元管理できる。文書作成や画像編集、表計算などに対応するアプリケーションもあらかじめ用意されている。ハードウェアとOSを同一企業が設計・管理するため、電源管理や表示処理が統合的に調整されている。
同社のスマートフォン「iPhone」やタブレット端末「iPad」など同社製品との連携機能も整備されており、「AirDrop」によるファイル共有、「iCloud」を通じた写真や連絡先、メモの同期、「Handoff」による作業の引き継ぎ、ユニバーサルクリップボードによるコピー&ペーストの共有などを利用できる。同社の「Apple ID」でサインインした機器間では電話の発着信やメッセージの送受信、iPadを外部ディスプレイとして使用する「Sidecar」なども利用できる。
利用分野
DTPやグラフィックデザイン、写真編集、映像制作、音楽制作といったクリエイティブ分野での利用が早くから盛んであり、専門家の間に根強い支持がある。近年ではソフトウェア開発、教育機関での学習や研究、企業での一般業務など様々な分野への普及が進んでいる。世界のパソコン市場ではWindowsパソコンが多数を占めるが、ハードウェアとソフトウェアを同一企業が設計・管理する体制と、同社製品との高い親和性が継続的な支持につながっている。
歴史
1984年の登場時、パソコンはキーボードから文字を打ち込んで命令(コマンド)を与える操作方式が主流だった。Macintosh(当時)はマウスとウィンドウ、アイコンを組み合わせた視覚的な操作画面(GUI)を一般向け製品として広めた最初期の製品の一つで、画面上の対象を直接選択して操作するこの方式は、後のWindowsや現代のスマートフォンなどの操作体系にも受け継がれている。独特の意匠でも知られ、近年のモデルでは筐体にアルミニウムが用いられたシンプルなデザインが特徴的である。
1990年代には「Mac OS」(当時)を搭載するシリーズとして発展し、1998年には半透明の外装を採用した初代「iMac」が登場した。2001年にはOSの基盤にUNIX系技術を取り入れた「Mac OS X」へ移行して安定性と拡張性が向上し、2006年にはCPUを独自のPowerPCシリーズからWindowsパソコンと同じ米インテル(Intel)製へ切り替えた。これによりMac上でWindowsを動作させることも可能となった。
2016年にはOS名が「macOS」へ再度変更され、2020年には英アーム(ARM)社のCPU命令体系を取り入れた独自CPU「Apple Silicon」シリーズ(初期製品はApple M1)への移行が開始された。移行に際しては、従来のIntel製CPU向けアプリケーションを動作させる互換機能「Rosetta 2」が提供された。2023年にはすべてのMacで自社製チップへの切り替えが完了している。
