デッドロック 【deadlock】

概要

デッドロック(deadlock)とは、き詰まり、手詰まり、膠着状態などの意味を持つ英単語。ITの分野では、複数の実行中のプログラムなどが互いに他のプログラムの結果待ちとなり、待機状態に入ったまま動かなくなる現象を指す。

一台のコンピュータ上で複数の処理の流れ(プロセススレッド)を並行して実行する場合、処理の矛盾や不整合を防ぐため、ある主体が特定の資源(メモリ領域など)を利用している間、他の主体がその資源にアクセスすることを禁じる「排他制御」がわれることがある。

並行に実行されているスレッドAが資源aを、スレッドBが資源bをそれぞれ占有(ロック)して処理を開始し、途中でAがbを、Bがaを必要とした場合、AはBがbを解放するまで待とうとするが、同時にBはAがaを解放するのを待とうとする。互いに相手の終了待ちとなってしまい、いつまでも処理が進まなくなってしまう。

このような状況は三者以上でも起きることがあり、AやBの処理そのものに一見誤りがなくても発生し得るため、原因不明の不具合としてなかなか発見できない場合もある。万能の解決策は無いが、ロックの順番を揃える、ロックの粒度を細かくする、同時にアクセスされやすい資源はグループ化して両方同時にロックするといった手法で緩和することができる。

(2023.2.21更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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