Apache Cordova
概要
Apache Cordovaとは、様々な機種のスマートフォンに横断的に対応する、オープンソースのモバイルアプリ開発環境の一つ。HTML5やCSS3、JavaScriptなどを組み合わせ、同じソフトウェアを複数機種向けに同時に開発することができる。各モバイルOSが提供するアプリ内Webブラウザ機能(WebView)を利用して、Webアプリケーションとネイティブコードを組み合わせたハイブリッドアプリを開発することができる。完全なネイティブアプリに比べ機能や性能に制約があるが、単一のソースコードで複数機種に対応できる。
Webアプリケーションとしての基本的な機能に加え、モバイル端末の機能を呼び出すためのプラグインAPIが提供される。これにより、端末内のカメラ、(オーディオやビデオの)キャプチャ、加速度センサー、電子コンパス、ローカルストレージ、GPS位置情報、オーディオ、ネットワーク、通知機能、連絡先などを利用できる。
開発環境はWindows版、macOS版、Linux版があり、主な対応機種はAndroid、iOS、モバイル版Windows、BlackBerry、Tizen、Ubuntu Touch、FirefoxOSなどがある。iOS向けアプリを開発するにはMac(macOS)が必要となる。
もとはカナダのニトビ・ソフトウェア(Nitobi Software)社が2009年に発売した「PhoneGap」(フォンギャップ)という製品だったが、2011年に米アドビ(Adobe)社が買収した。同社はPhoneGapのソースコードをアパッチソフトウェア財団(Apache Software Foundation)に寄贈し、オープンソース版として「Apache Cordova」が公開された。同社は2020年でPhoneGapの開発を終了している。
(2021.7.26更新)