読み方 : ひにんぼうし

否認防止 【nonrepudiation】 否認不可

概要

否認防止(nonrepudiation)とは、ある人物がある行為を行なったことを、後になって否定できないようにすること。確かに本人が行なったと証明できる証拠を、改竄できない方法で保管するなどの方法で実現する。

解説 ここで言う「否認」とは、契約や取引、メッセージや指示の伝達など、ある人が行った行為について、後から都合が悪くなり「やっていない」「やったのは私ではない」と言い出すことを指す。これを防ぐことができるようなシステムなどの持つ性質、および、そのためにあらかじめ行う予防的な措置のことを否認防止という。

ITの分野では、情報セキュリティに求められる特性の一つとしてよく挙げられ、情報システムの利用や操作、データの送信などに関連して、確かにある特定の人物が行なったことを後から証明できるようにする仕組みや技術などを表す。

例えば、操作や通信のログ(記録)を消去・改竄できない方法で残したり、タイムスタンプ技術を用いて、ある時点における文書などのデータの存在や内容の証明を行なったり、デジタル署名により本人がその行為を行なったことを証明することなどが否認防止の概念に含まれる。

(2024.1.17更新)

他の用語辞典による「否認防止」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「否認防止」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
平31春 問100】 電子商取引において、注文した事実やその内容について否認されることを防止するために、取引の相手に実施を依頼することとして、最も適切なものはどれか。

▼ 基本情報技術者試験
平31修1 問41】 JIS Q 27000:2014(情報セキュリティマネジメントシステム-用語)において定義されている情報セキュリティの特性に関する記述のうち,否認防止の特性に関する記述はどれか。