マトリクス 【matrix】 マトリックス
概要
マトリクス(matrix)とは、母体、基盤、原盤、鋳型、(数学の)行列、などの意味を持つ英単語。英語での発音は「メイトリクス」に近いが、日本では綴りに引きずられて「マトリクス」あるいは「マトリックス」と表記・発音することがほとんどである。英語の語義としては、何かを生み出すための母体や土台、基盤、主要な材料、元になる型などといった意味が基本で、自然科学の分野ではこの意味から派生して基質、基剤、母材などを表す術語として用いられることが多い。
また、数学で matrix は「行列」のことを意味するため、ITやビジネスの分野ではこの意味から派生した用例が多い。複数の要素が縦横に格子状、碁盤目状に規則正しく並んだ構造や図、表などのことを意味する。要素の横の並びを「行」(row)、縦の並びを「列」(column)という。
電子機器では「アクティブマトリクス方式」「ドットマトリクスプリンタ」「マトリクススイッチャ」といったように何らかの構造が物理的に格子状や碁盤目状になっていることを指してマトリクスと呼ぶことが多い。
ビジネス分野では「アンゾフの成長マトリクス」「リスクコントロールマトリクス」「マトリクス型組織」のように属性や要素の関連性を分類、分析するために二次元の表の形に整理する手法がよく用いられる。縦横それぞれの項目の並びに何らかの共通性(軸)を設定し、交点の格子が両項目の掛け合わせであることを示す表のことをマトリクス図と呼ぶ。
(2020.11.24更新)