Raspberry Pi

概要

Raspberry Piとは、一枚の電子基板コンピュータとして最低限必要な要素を実装したシングルボードコンピュータの一つ。英ラズベリーパイ財団(Raspberry Pi Foundation)が設計情報を公開し、提携メーカーが実際の製品を製造・販売している。

CPUGPUなど主要な機能をワンチップにまとめたARMSoCSystem-on-a-Chip)を内蔵し、メインメモリUSBポート、映像出力、音声出力、汎用I/OGPIO)などを備える。ストレージ用にSDメモリーカードスロットが用意され、別売りのSDカード(機種によりフルサイズまたはmicroSD)を挿入する。機種によっては有線LANGigabit Ethernet)や無線LANWi-Fi)にも対応する。

これらが数センチ角の小さな電子基板実装されており、重量は数十グラム、消費電力も数ワットと極めて小型軽量、省電力となっている。標準のオペレーティングシステムOS)はLinuxで、公式にはDebianFedora、Arch Linux、Ubuntu(一部機種)に対応するが、モデルによってはWindows 10 IoT CoreやRISC OSも利用できる。

開発元のラズベリーパイ財団は大学や学校でのコンピュータ科学の学習を振興するために2009年に設立された英国の非営利法人で、実習用の安価なコンピュータが必要であると考えRaspberry Piの開発に着手した。最初の製品は2012年に出荷され、現在までに全世界で数千万台が販売されている。日本では5000円から1万円程度で入手できる。

(2021.9.14更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる