IPv6パススルー 【IPv6 pass-through】 IPv6ブリッジ / IPv6 bridge
概要
IPv6パススルー(IPv6 pass-through)とは、ルータなどが持つ機能の一つで、一方のネットワークから受け取ったIPv6形式のデータグラムを、もう一方のネットワークへそのまま素通りさせるもの。遮断や変換、ルーティングなどをせずに、IPv6の通信に対してブリッジとして振る舞う。インターネットではIP(Internet Protocol)というプロトコル(通信規約)が用いられるが、現在一般的に普及しているのはIPv4(IPバージョン4)であるため、従来、家庭向けのブロードバンドルータなどの製品はIPv6(IPバージョン6)には非対応としてデータを破棄するものが多かった。
近年ではインターネットとは別に通信事業者が独自に構築したIPネットワークを通じてサービスを提供する例が見られ、中にはIPv6で接続・通信するものがある。このようなサービスを利用できるよう、IPv6による通信には関知せず、LAN(構内ネットワーク)側とWAN側(通信事業者側)でIPv6の通信を単に素通りさせる機能や設定をIPv6パススルーという。
この機能によるIPv6通信は、ネットワークスイッチ(スイッチングハブ)と同じようにIPv6のデータグラムに対して特にネットワーク層(IP層)での制御を行わず、データリンク層を通過させるのみであるため、IPヘッダを読み取ってルーティングなどを行う「IPv6対応」とは異なる。
(2019.1.9更新)