.inddファイル 【InDesign Document】

概要

.inddファイル(InDesign Document)とは、米アドビ(Adobe)社のDTPソフト、Adobe InDesignの標準ファイル保存形式。文字や図形、画像などをページ単位でレイアウトした文書データが記録されている。

InDesignは印刷物の組版をうための業務用ソフトウェアで、見出しや文章、図表、画像などをページ上に自在に配置して印刷原稿を作成することができる。作成した文書データを過不足なく完全に保存できる標準の形式が.inddファイルである。

.inddファイルはInDesignで開いて編集することができる他、Adobe InCopyで複数人による共同編集が可能となっている。Adobe PhotoshopAdobe Illustratorで作成した図や画像を文書内に取り込むことができるが、これらのソフトで.inddファイルを直に開いて閲覧したり編集することはできない。

.inddファイルには文書に含まれるすべての要素を保存することができ、他の環境へ移動しても文書を開いて編集することができるが、PSDJPEGPNGといったビットマップ画像ファイルを配置する場合は、ファイル内に取り込むか、外部のファイルリンクするかを選択できる。

リンクによる配置を選択した場合は画像ファイルが更新されると文書内の画像も自動的に更新されるが、他の環境に複製・移動したいときは.inddファイルと共にリンク先の画像ファイルセットで複製する必要がある。

作成した.inddファイルは印刷原稿として印刷システムなどへ受け渡して紙に出力することが多いが、コンピュータの印刷機能を利用してPDFファイルに書き出すこともでき、印刷上の見た目を保ったままPDF対応ソフトウェアで開いて閲覧できるようにすることもできる。

(2022.4.15更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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