Web3層アーキテクチャ 【Web 3-tier architecture】

概要

Web3層アーキテクチャ(Web 3-tier architecture)とは、Webアプリケーションサーバ側の構成をプレゼンテーション層アプリケーション層データ層の3層で構成し、それぞれ専門のソフトウェアによって実装する方式。

プレゼンテーション層利用者が操作するクライアントWebブラウザ)に対する窓口となる層で、HTTP通信Webサーバが対応する。データの受発信を担当し、データの処理はアプリケーション層に委託する。

アプリケーション層はそのWebアプリケーション固有の機能や処理内容(ビジネスロジック)を実装した層で、Webアプリケーションサーバなどが対応する。アプリケーション開発者が新たに開発したプログラムは主にこの層に実装される。データの保管と読み出しはデータ層に委託する。

データ層はアプリケーションが扱うデータを永続的に保管し、アプリケーション層からの要求に応じて読み出しや追加、更新、削除、検索などをう。データベースサーバが対応し、データベース管理システムDBMS)などで構成することが多い。

この3層を独立性の高い要素で構成することで、それぞれ別のコンピュータクラウドサービスなどで運用することが可能となる。アクセスの増大に合わせてプレゼンテーション層を増強したり、クライアントデータに影響を与えずアプリケーション層に機能を追加したり、データの増大に合わせてデータ層を増強したり、DBMSを別の製品に入れ替えるといった柔軟な拡張や強化が可能となる。

なお、一般的なクライアントサーバシステムにおける「3層アーキテクチャ」は、プレゼンテーション-アプリケーション-データという役割分担は同じだが、プレゼンテーション層クライアント側の端末ソフトウェア(操作画面)を指すのが一般的である。この図式にWeb3層を当てはめるならば、プレゼンテーション層の役割がWebブラウザ(上のWebページスクリプト)とWebサーバにまたがっていると考えることができる。

(2022.3.10更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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