Firebase

概要

Firebaseとは、米グーグル(Google)社のクラウドサービスの一つで、モバイルアプリやWebアプリケーションが必要とするサーバ側の機能をまとめて提供するもの。「BaaS」(Backend-as-a-Service)と呼ばれるサービスでの一つ。

スマートフォン向けのソフトウェアWebブラウザを利用してネットサービスを提供するには、利用者の登録や認証のように、インターネット上のサーバで常時運用し続けるシステムが必要となることがあり、個人や小規模な開発者にとって重荷となっていた。

Firebaseは開発者向けクラウドサービスの一つで、こうしたアプリの背後で必要となるサーバ上の機能をまとめて提供する。このようなサービスは「MBaaS」(Mobile-Backend-as-a-Service)あるいは「BaaS」と呼ばれる。開発者は自前でWebサーバデータベース管理システムなどを立ち上げなくても、FirebaseからAPIを通じて必要な機能を呼び出すことができる。

提供される主な機能として、利用者認証「Firebase Authentication」、端末へのメッセージ配信「Firebase Cloud Messaging」、永続的なデータ保存「Cloud Storage for Firebase」、簡易なWebサーバ「Firebase Hosting」、FaaS「Cloud Functions for Firebase」、NoSQLデータベース「Cloud Firestore」、利用状況の記録・解析「Firebase Analytics」などがある。

BigQueryなどGoogle Cloudの他のサービスや、広告配信のGoogle AdMobといった同社の他のサービスとの連携も容易となっている。開発者にはFirebase SDKが提供され、同社のAndroidや米アップルApple)社のiOS、主要なWebブラウザUnityなどから利用できる。

機能制限や容量・処理量に毎月の上限がある無料プラン(Sparkプラン)と、大規模利用者向けの高機能で制約のない従量課金プラン(Blazeプラン)が選択できる。有料プランでも、各種リソースの無料プランの上限までは課金されない。Cloud Functionsのように無料では提供されない機能もある。

(2021.9.13更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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