プラチナバンド 【platinum band】 ゴールデンバンド / プレミアムバンド

概要

プラチナバンド(platinum band)とは、無線通信・放送に用いられる電波周波数帯のうち、UHF(極超短波)帯の一部として知られる700~900MHz帯のこと。「プレミアムバンド」(premium band)「ゴールデンバンド」(golden band)とも呼ばれる。

プラチナバンドの電波1GHzを超える周波数電波に比べ、空気中の水分などによる減衰が少なく、コンクリート壁を透過しやすく、回折によって障害物を回りこむ性質が強いという特徴がある。これにより、遠い場所やビルの内部、建物や地形の凹凸によって陰になっている場所にもよく届く。

移動体通信搬送波として適した特性があり、価値が高い周波数帯という意味でこのように呼ばれている。この帯域は日本では携帯電話やテレビ放送に使われており、2011年7月に停波したアナログテレビ放送用の周波数帯の一部が携帯電話用として再割当てされている。

携帯電話会社では従来から一部のプラチナバンド帯の周波数3GW-CDMA/CDMA2000)方式などで利用していたが、4GLTE)への移行に伴い順次LTEへの転用(プラチナバンドLTE)が進められている。5Gサービスに転用している事業者もあるが、5Gは本来3.7~4.5GHz程度の高い周波数Sub6)での利用を想定した技術であるため、プラチナバンドでは十分な通信速度が見込めないとの指摘もある。

(2024.6.19更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる