エンハンス 【enhance】 エンハンスメント / enhancement / エンハンスド / enhanced
概要
エンハンス(enhance)とは、高める、強める、促進する、強化する、向上させる、などの意味を持つ英単語。ITの分野では、製品やシステムの機能追加や性能向上のことを意味する場合が多い。主にハードウェア製品などについて使われることが多い表現で、既存の製品や技術について性能を向上させたり機能を追加したものに “Enhanced ~” のような名称を付けることがある。語尾の -ed は [t] の発音であるため、カタカナでは「エンハンスド」とも「エンハンスト」とも表記する。
エンハンス開発 (システムエンハンス)
情報システムやソフトウェアの開発のうち、新規開発ではなく既存システムの改修や性能向上、機能追加などを行うことを「エンハンス開発」「システムエンハンス」ということがある。保守開発や派生開発とほぼ同じ内容を指すことが多い。
新しく設計からやり直す場合に比べ、作業範囲が限定的となり期間やコストを抑えることができる。ただし、既存のプログラムやデータベースなどの構造や仕様、動作を理解し、追加や変更を加えることによって既存部分の動作を阻害するデグレードを生じさせてはならないといった独特の制約や難しさもある。
また、元のシステムの開発元以外がエンハンス開発を行う場合、改良点が部分的であっても全体の仕様や既存のプログラムコードなどを読み込んで内容を理解した上で作業を進める必要があり、発注元との間で工数やコストの見積りで齟齬が生じやすい。計画の段階で十分な意思疎通と合意を得ることが重要となる。
(2025.8.8更新)