読み方 : ウォードほう

ウォード法 【Ward's method】

概要

ウォード法(Ward's method)とは、データ群を近いもの同士で階層的にグループ化する手法の一つ。最初は一つのデータが一つのグループで、最も近いグループ同士を順に統合していって大きなグループを形成する。
ウォード法のイメージ画像

解説 与えられたデータ群を近いもの同士のグループに自動的に分類するデータ解析手法を「クラスタリング」という。似た者同士のグループを「クラスタ」という。分類の基準は与えずに、値の分布から近いものを集めるため、機械学習の手法としては「教師なし学習」に分類される。

ウォード法では、まず一つのデータが一つのクラスタに属する状態からスタートする。すべての2つのデータの組み合わせについて、分散(平方和)を算出し、最も分散が小さくなるようなペアを一つのクラスタに統合する。次に、ペア同士の組み合わせについて同様に分散を比較し、最も小さくなる組み合わせを統合する。

このプロセスを繰り返して、あらかじめ決められたクラスタ数になるか、全体が一つのクラスタに統合されたら終了となる。各クラスタの中には、統合前の小さなクラスタが複数含まれるため、クラスタを階層的に表すことができる。これを樹形図に表したものを「デンドログラム」(dendrogram)という。

(2025.10.7更新)