読み方 : たクラスぶんるい
多クラス分類 【multiclass classification】 マルチクラス分類
概要
多クラス分類(multiclass classification)とは、機械学習における分類問題のうち、3つ以上の区分(クラス)の中から当てはまる1つを予測するもの。何が写っているのか判別する画像認識などが該当する。分類問題は入力が選択肢のどれに当てはまるかを予測する問題で、「○か×か」「良品か不良品か」など2つの区分のどちらなのかを判別するものを「2クラス分類」、「画像に写っている動物はなにか」「この顔の人物は誰か」など3つ以上の中から1つを選択するものを「多クラス分類」という。
分類が2クラスの場合はロジスティック回帰などを用いて、出力値が閾値を超えたか否かでどちらなのかを判別することができる。これを拡張し、クラスの数だけ「~か否か」の2クラス分類を繰り返して最も当てはまったものを答える多クラス分類手法があり、「One-vs-Rest」(OVR/一対他)あるいは「One-vs-All」という。
似たアプローチで、2つのクラスのすべての組み合わせについて、そのどちらなのか判別する分類器を作る手法を「One-vs-One」(OVO/一対一)という。すべての組について判別を行い、最も投票の多かったクラスを出力とする。C個のクラスで 回の分類を繰り返すことになるが、似たクラス間の分類に強いなどの利点がある。
一方、「ワンホットエンコーディング」(One-Hot Encoding)という手法で分類を表すデータを数値の組み合わせに変換し、多項ロジスティック回帰などを用いていっぺんに当てはまるクラスを求める方式もある。結果はソフトマックス関数を用いて「犬:0.8、猫:0.15、馬:0.05」のように候補と確信度(0~1の数値)の組み合わせで表される。
(2025.9.24更新)