LTE-U 【LTE in Unlicensed spectrum】 LAA / Licensed-Assisted Access using LTE
概要
LTE-U(LTE in Unlicensed spectrum)とは、免許不要の周波数帯(アンライセンス周波数帯)を用いてLTE通信を行う技術の一つ。無線LAN(Wi-Fi)などと同じ5GHz帯を利用する。LTEを含む公衆移動体通信システムは、原則として各通信事業者が政府から割り当てられた電波周波数を用いて基地局と端末の間の無線通信を行う。一方、Wi-FiやBluetoothなど私的にも利用される通信システムは、誰でも自由に利用できるよう開放されている周波数帯域を用いて運用される。
LTE-Uは免許不要の周波数でLTE通信を行えるようにする技術仕様の一つで、通信制御などは通常のLTEの周波数を利用し、データ伝送のために補助的に5GHz帯を用いる。免許不要の帯域のみでLTEシステムを構成できるわけではない。
電波の周波数帯域は有限の資源であるため追加の割り当ては容易ではないが、LTE-Uを導入することにより通信各社は特に混雑の激しい地域で短距離の5GHz帯LTEネットワークを構築し、自社の割り当て済み帯域からデータ伝送を移行することによって混雑を緩和することができる。
初期のLTE-U仕様は米国や中国などで利用可能だが、欧州や日本などではWi-Fiと共存するために通信開始時にLBT(Listen Before Talk)と呼ばれる手続きが義務付けられており、これに対応した「LAA」(Licensed-Assisted Access using LTE)と呼ばれる派生仕様が必要となる。
また、企業などが自営のLTEネットワークを構築・運用できるようにする技術として「MulteFire」がある。これは免許が必要な帯域の助けを必要とせず5GHz帯のみでLTE通信を完結させる技術で、自前のLTEシステムを構築することができる。
(2023.7.16更新)