読み方 : ベルヌーイぶんぷ
ベルヌーイ分布【Bernoulli distribution】
概要
ベルヌーイ分布とは、コインを投げたときの裏表のように結果が二種類の試行における変数の確率分布。最も基本的な離散型確率分布で、統計解析や確率論の重要な基礎の一部をなしている。

成功か失敗、表か裏、0か1など、結果が二つの状態のいずれかになるような試行を「ベルヌーイ試行」という。ベルヌーイ分布はこの試行の結果を表す確率変数が取る分布で、パラメータは試行が成功する確率の一つだけである。
便宜上、試行の結果を「成功」と「失敗」で表し、確率変数Xの値は成功のとき1、失敗のとき0とする。成功確率をpとすると失敗する確率は1-pであるため、確率質量関数は P(X=1)=p, P(X=0)=1-p と記述できる。二式をまとめて P(X=k)=pk(1-p)1-k (k=0,1)のように書くこともできる。
極めて単純な確率分布だが、二値の状態を扱う統計理論の基礎として重要となる。例えば、複数回の独立なベルヌーイ試行から構成される分布を二項分布と呼び、様々な統計モデルに応用されている。二値の結果を予測するためのロジスティック回帰分析は、スパムメールの判定など実社会でも広く応用されている。
(2025.12.12更新)