読み方:かくりつへんすう
確率変数 【random variable】
概要
確率変数(random variable)とは、サイコロの出目のように確率的に値が決まる変数。何らかの試行の結果、生じた事象に応じて対応する値に定まる。サイコロを振ったときに出る目の値を変数Xと置いたとき、このXが確率変数にあたる。Xは1、2、3、4、5、6のいずれかの値を取り、それぞれの値が出る確率は等しく となる。これを のように記述することがある。
サイコロの出目やコインの表裏、宝くじの当選番号のように、飛び飛びの値(可算個あるいは有限個)が出るような変数を「離散型確率変数」、長さや重さ、時間のように、連続的な値を取るような変数を「連続型確率変数」という。離散型確率変数の値と確率を結びつける関数を「確率質量関数」、連続型確率変数のそれを「確率密度関数」という。
試行の性質により、値が出る確率に偏りや一定の法則性が生じることがあり、偏り具合を「確率分布」という。サイコロのようにどの値も出る確率が等しい分布は「一様分布」というが、人間集団の身長の分布は平均付近が多く、両端に向かって緩やかに減っていく「正規分布」に従うことが知られる。他にも二項分布やポアソン分布など様々な分布が発見されている。
(2025.8.31更新)