アドウェア 【adware】

概要

アドウェア(adware)とは、利用者の画面に広告を表示する代わりに無料で提供されるソフトウェアのこと。ソフトウェア自体に広告表示機能が組み込まれているものと、ソフトウェアに付属し、インストール時に一緒にコンピュータに組み込まれるタイプがあり、通常は後者を指す。

典型的なアドウェアはフリーソフトウェアインストーラなどに同梱され、利用者が導入時に特に除外する操作をわない場合(「自動インストール」「完全インストール」を選択する等)に、ソフトウェア本体と共にコンピュータに導入される。

以後は当該ソフトウェアの起動や操作とは特に関係なく独立して動作し、画面に突然ポップアップウィンドウを開いて広告を表示したり、Webブラウザの起動画面の設定を提供元企業の運営する検索サイトに書き換えたりする。

広告主は利用者広告から誘導されるWebサイトなどで製品購入やサービス加入をうことや、あるいは単に日常的に使用してサイト内に表示される広告を閲覧することを期待する。本体ソフトウェアの提供元にはアドウェアの導入数や広告の閲覧実績などに基づいて報酬が支払われる。

アドウェアは利用者が理解して導入し、広告を表示するのみであれば直ちに有害なソフトウェアとはみなされないが、導入時に十分な説明を(半ば意図的に)怠ったり、コンピュータ内の情報利用者に分からないよう無断で収集して提供元などに送信するスパイウェアとして動作する場合はマルウェアの一種とみなされる。

中には、「ウイルスを検出しました」「動作が遅くなっています」など虚偽のメッセージを表示して利用者に偽のセキュリティソフトユーティリティソフトなどを購入するよう促すといった悪質な事例もあり、アンチウイルスソフトなどが検出・削除の対象としている。

なお、本体ソフトウェアの操作画面内に広告表示枠が設けられているタイプもかつてはアドウェアと呼ばれたが、スマートフォンアプリなどでごく一般的な無料ソフトウェアの提供形態となったこともあり、現在はそのように呼ぶことはほとんどなくなった。

(2018.6.28更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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