フェデレーション 【federation】
概要
フェデレーション(federation)とは、連邦、連合、連盟などの意味を持つ英単語。ITの分野では、異なる複数のシステムやサービスなどを相互運用すること、特に、利用者の認証を連携できるようにすることを指す場合が多い。認証におけるフェデレーションとは、開発元や運用主体などが異なる独立した複数のシステムやネットサービスなどの間で、標準化された共通のデータ形式やプロトコル(通信規約)に基づいて、利用者の認証や認可に関する手続きや情報の受け渡しを横断的に行えるようにすることを意味する。
例えば、あるネットサービスTを利用したいユーザーUが、他のネットサービスGに登録している場合に、TがGにUの認証を要求し、Uはユーザー名やパスワードなどを用いてGにログイン、Gが「確かにUであることを確認した」とTに通知することで、UはGのアカウントを用いてTのサービスを利用できるようになる。
このとき、認証を提供する(利用者がアカウントを保有している)システム(先の例ではG)のことを「IDプロバイダ」(IdP:Identity Provider)、IdPの認証機能を利用してサービス(同T)を提供するシステムを「サービスプロバイダ」(SP:Service Provider)という。
企業などの情報システムでは、フェデレーション技術を応用して、それぞれ固有の認証システムやアクセス制御機構を持つ複数のサーバやシステム、サービスなどに一度のログイン操作で横断的にアクセスできるようにする「シングルサインオン」(SSO:Single Sign-On)が用いられることもある。
(2021.9.8更新)