アーキテクチャ【architecture】アーキarch
概要

個別の具体的な製品などの仕様や実装などではなく、抽象的あるいは基本的な構造や設計、動作原理、実現方式などを表すことが多い。また、製品シリーズなどに共通する仕様や設計のことや、特定の技術や構成要素に関する共通化・規格化された仕様などのことをアーキテクチャということもある。IT分野では俗に “arch” 「アーキ」等と略されることがある。
企業などの情報システムの分野では、個別のソフトウェアやシステムの仕様や設計よりも上位の、全社的なITシステムの全体構成や共通基盤、システムの仕様や設計、実装、運用などに関する規定や標準などの総体をアーキテクチャという。アーキテクチャの設計者を「アーキテクト」(architect:原義は建築士)という。
CPUアーキテクチャ
CPU(マイクロプロセッサ)の分野では、プロセッサに指示を与えるための命令の体系を定義した「命令セットアーキテクチャ」(ISA:Instruction Set Architecture)と、プロセッサ内部をどのような構造や構成にするかを表した「マイクロアーキテクチャ」(microarchitecture)の二つのアーキテクチャが用いられる。
命令セットアーキテクチャはCPUに与えるプログラムを記述する機械語の仕様を定めたもので、メーカーや機種、内部の回路設計などが異なっていても、同じ命令セットを実装していれば同じソフトウェアをそのまま実行することができる。
マイクロアーキテクチャは演算や制御などを行う具体的な回路の設計や構造を指す。同じメーカーの同じ製品シリーズのCPUは、過去の製品から命令セットを受け継ぎながら拡張していき、マイクロアーキテクチャは製品ごとに毎回設計し直して高速化や並列化を進めることが多い。
(2024.2.24更新)