finger

概要

fingerとは、IPネットワーク上で特定のホストに所属する個々の利用者アカウントに関する情報を知ることができるシステムおよび通信プロトコル。標準ではTCPの79番ポートを利用する。

利用者はfingerコマンドなどを用いてサーバへ問い合わせをう。サーバログインしている人のユーザーIDや氏名(登録されている場合)、連絡先メールアドレス、現在の状態などを(本人がそれらを入力して公開している場合に)応答する。

1970年代に考案された古い仕組みで、仕様は1977年のRFC 742および1991年のRFC 1288として標準化されている。初期のIPネットワークは限られた大学や研究機関を結ぶもので利用者の所属や身元が比較的明確だったため、他の利用者情報を調べやすくすることには意義があった。

インターネットが一般に公開され、どこの誰が参加しているのか把握しきれなくなった1990年代後半以降は、個人情報やプライバシーを保護する必要性が高まり、インターネットに接続されたホストでのfingerの利用はわれなくなった。

(2022.6.4更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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