Intel Atom

概要

Intel Atomとは、米インテル(Intel)社のx86系マイクロプロセッサ製品のシリーズ名の一つで、主に携帯端末などの小型機器や組み込み機器向けのもの。後にサーバ向けの製品系列も追加された。

同社の同世代の製品群の中では、機能や性能は最小限だが、消費電力が極めて少なく抑えられ、チップの実装面積も小さく価格も安い。主にノートパソコンより小型・軽量のコンピュータ製品(ネットブックやスマートフォンタブレット端末携帯情報端末など)や、デジタル家電や産業機械の制御用の組み込みシステム向けに出荷されている。

また、単体でより高性能なプロセッサに比べ消費電力あたりの処理能力(1ワットあたりの命令実行回数)が極めて高いという特徴を活かして、大量のプロセッサを使用し電力効率を重視する高密度サーバでも利用される。

同社のIntel Coreシリーズなどと共通のx86IA-32アーキテクチャ命令セットに対応し、開発者や利用者パソコンなどのx86向けのソフトウェア開発環境を流用することができる。近年ではこれを64ビット化したIntel 64x86-64/x64)にも対応している。

2008年に、それまで小型機器向けに展開していたARMベースのXScaleシリーズ(旧DEC社のStrongARMシリーズを同社が買収したもの)に替えて投入されたブランドで、初期にはネットブックなどで、2010年代半ば以降はタブレット端末や高密度サーバで一定の存在感を示すものの、携帯端末向けなどではARM系製品に対して劣勢に立たされている。

(2019.4.9更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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