パッシブ 【passive】
概要
パッシブ(passive)とは、受身の、受動的な、受動態、活動的でない、不活性な、言いなりの、従順な、などの意味を持つ英単語。ITの分野では、外部からの働きかけに反応を返すような設計や動作モードなどのことをパッシブであると言う。対義語は「アクティブ」(active)で、自ら能動的に外部に働きかけるさまを表す。
例えば、IPネットワーク上でファイル転送を行うプロトコル(通信手順)のFTP(File Transfer Protocol)では、FTPサーバが能動的にクライアントに向けてデータ転送用の伝送路(コネクション)を確立する動作モードを「アクティブモード」、クライアント側から接続要求が送られてくるのを待ち受ける動作モードを「パッシブモード」という。
また、コンピュータシステムの信頼性を高めるため運用機材を冗長化する場合、通常時に稼働する方の系統をアクティブ側、障害発生時に使用するよう通常時には待機している方の系統をパッシブ側あるいはスタンバイ側という。複数系統のいずれもアクティブ状態で運用する構成を「アクティブ/アクティブ構成」、アクティブな一系統以外を待機させておく構成を「アクティブ/パッシブ構成」という。
金融の分野で、積極的に銘柄選択や売買判断を行う投資戦略を「アクティブ運用」、資産構成を市場の指数(インデックス)などに揃えて自らの意向を反映させない方式を「パッシブ運用」というように、IT以外にも様々な分野で一般的に用いられる。
(2019.2.26更新)