一人称シューティング 【FPS】 First-Person Shooter / ファーストパーソンシューター

概要

一人称シューティング(FPS)とは、ビデオゲームのジャンルの一つで、主人公キャラクターの視点から見た光景が3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)などで表現され、他のキャラクターと銃などで撃ち合って争うタイプのもの。

プレイヤーは自分が主人公になったように、主人公の「一人称視点」(本人視点)からゲーム内世界を見て状況を把握し、操作をう。従来のゲームで一般的だった、画面に主人公が登場してこれを見ながら操作する「三人称視点」(third-person point of view)とは視界が大きく異なるため、操作性やゲーム体験も大きく異なり、高い没入感を得られるとされる。

ゲーム内で激しい動作や展開が生じると連動して視界も激しく移動、変化することがあり、感覚器官が影響されて乗り物酔いに似た症状を呈す「3D酔い」と呼ばれる状態になることがある。

一人称視点の画面描画をうゲームは古くから存在するが、現在のようにガンシューティングやアクションの要素を取り入れ、リアルタイム性の高い3DCGによる描画をうジャンルが確立したのは、1993年に米イド・ソフトウェア(id Software)社が発売した「DOOM」(ドゥーム)の世界的大ヒットが契機だったと言われる。当時はDOOM風のハードな世界観で銃を撃ち合う3Dゲームが次々に登場し、現在のようなFPSというジャンル名が定着する以前は「DOOM系」と総称されるほどであった。

初期には高性能なグラフィックボードを搭載したパソコン向けの作品が多かったが、家庭用ゲーム機(コンシューマ機)の飛躍的な性能向上により人気作品がゲーム機向けにも移植されるようになり、2000年代半ば以降は世界で数百万本を売り上げる大ヒット作品がゲーム機向けを中心に誕生した。欧米では常に人気の高いジャンルだが、日本での人気は今ひとつな状態が続いており、著名な人気シリーズもすべて欧米企業の手による。

(2018.11.28更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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