ポップアップ広告 【pop-up ad】

概要

ポップアップ広告(pop-up ad)とは、Web広告の表示方式の一つで、閲覧中のページの上に覆いかぶさるように新しいブラウザウィンドウを開き、そこに広告を表示する手法。

Webブラウザの動作を制御するスクリプトJavaScript)の機能を利用したもので、ページ表示時や他のページへの移動時、ページ上で何らかの操作をったときなど、何らかのタイミングに合わせてウィンドウを開き、広告内容を配信サーバから読み出して表示する。

2000年代前半に広まった手法で、掲載側としてはWebページの表示内容と広告を分離することができ、配信側・広告主側としては広告がページ内で埋没せずに独立したウィンドウとして目立たせることができ、ページの内容やレイアウトに依らず一律に同じ広告を配信することができた。

一方、閲覧者にとってはページを開く度にポップアップウィンドウが開き、その度にいちいち閉じる操作をしなければならないため、煩わしい手法として評判が悪かった。

2000年代半ばになるとポップアップ広告への批判の高まりから主要なWebブラウザに自動ポップアップを抑止(阻止あるいは利用者へ許諾を求める)する機能が標準搭載されるようになっていった。また、同時期に主要なブラウザの多くがタブブラウザ化し、新規ウィンドウを開く動作を新規タブを開く動作に置き換えられたため、ポップアップがページを覆うように現れることがなくなった。

これらの変化によりポップアップ広告は以前ほど効果が得られなくなり、また、煩わしい広告手法の代名詞のように悪評が定着したため配信側も敬遠するようになり、2010年代以降は以前のように頻繁には用いられなくなっていった。

ポップアンダー広告 (pop-under ad)

Web広告の表示方式の一つで、閲覧中のページの下に隠れるように新しいブラウザウィンドウが開き、そこに広告を表示する手法。

ポップアップ広告がWebページに覆いかぶさるように表示されることが煩わしいという批判が高まったことに呼応して編み出された手法で、新しいウィンドウ広告を表示することは同じだが、表示中のウィンドウの裏側に隠れるように現れる。

広告配信側としてはポップアップ広告のように注目を集めることができず広告効果が低い一方、閲覧者は気づかないうちにウィンドウの数が増え、後でいちいち閉じる操作をわなければならない煩わしさは変わらないため不評で、誰にとっても良いことがないためそれほど普及していない。

(2018.3.24更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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