読み方 : シーピーオー
CPO【Co-Packaged Optics】
概要
CPOとは、ネットワークスイッチのASICなど、高速半導体チップと光通信モジュールを同一パッケージ内または極めて近接した位置に一体実装する技術。チップ間の電気配線距離を最短化することで、信号損失の低減と消費電力の削減を図る。

従来のネットワーク機器では、ASICが搭載された主基板から電気配線を延ばし、筐体前面パネルに装着した着脱式の光トランシーバを介して外部と光通信を行う構成が一般的であった。チップと光モジュールの距離が長いほど高速電気信号の減衰は大きくなり、それを補正する回路がさらなる電力消費を招く。800Gbpsや1.6Tbpsといった高速ポートを多数備える次世代スイッチでは、従来方式は熱設計と電力予算の両面で限界に近づいている。
CPOはこの電気配線区間を数ミリメートル以下に短縮する。ASICから出力された電気信号を近傍の光エンジンで即座に光信号へ変換し、光ファイバーで外部へ送出する。受信時は逆の変換を経てASICへ渡す。着脱式トランシーバに比べて基板上の占有面積が小さくなるため、装置の高密度化にも寄与する。
実装形態としては、シリコンフォトニクス技術を用いて光変調・受光機能を集積回路上に直接作り込む方法と、外部の光エンジンをASICと同一のインターポーザ(中間基板)上に近接搭載する方法がある。いずれも光ファイバーとの接続はパッケージ外部で行い、パッケージ内の信号伝送は光または極短距離の電気配線で完結する。電気配線の短縮により、リタイマーや信号補償回路の負担を軽減できる場合もある。
一方、光デバイスと高発熱の半導体チップを近接配置するための放熱設計は複雑になる。着脱式トランシーバのように光モジュール単体を交換できる構成ばかりではなく、保守・運用の手法は実装形態によって異なる。製造精度の要求も高く、コスト低減と信頼性確保が課題であることから、業界団体を中心に標準化の議論が進められている。
(2026.6.16更新)