セッションスコープ 【session scope】

概要

セッションスコープ(session scope)とは、Webアプリケーションなどで扱われるデータの有効範囲の一つで、一つのセッション内で有効なもの。Javaサーブレットなどで用いられる概念。

Webアプリケーションでは、特定の利用者とのやり取りを一貫性を持って取り扱うため、複数のHTTPリクエストをまたいで同じ変数などを読み込んだり書き込んだりできる仕組みが提供されることがある。

セッションスコープに指定された情報は、利用者との一連の連続したやり取りである「セッション」(session)の間だけ有効となり、一貫して同じ情報を参照できるようになる。利用者の操作中に取り扱う情報の保管に用いられ、永続的に保管したい情報はストレージやデータベースへの記録が必要となる。

セッションの識別はブラウザに発行されるCookieに記録された識別符号によって行われる。利用者がログインするなどしてアプリケーションにアクセスするとセッションが開始され、ログアウトしたり一定時間アクセスが無いとセッション終了となる。セッションが終わるとセッションスコープの情報も破棄される。

Javaサーブレットの場合、HttpSessionインタフェースを実装したオブジェクトのsetAttribute()メソッドとgetAttribute()メソッドセッションに紐付けられた情報の読み書きを行うことができる。JSPでは<jsp:useBean>タグscope属性を「scope="session"」と指定することでセッションスコープのJavaBeansを利用することができる。

(2024.2.12更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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